いつもお世話になりありがとうございます。
株式会社リバイタライズです。
本日は【洗浄剤を使用する上で必要な法令】について、前回の「その①」の続きをご紹介させていただきます。
(洗浄剤を使用する上で必要な法令 その① はコチラ)
洗浄剤に使用される化学物質は非常に種類が多く、使用方法・使用量・廃棄方法によって人体や環境に影響し、健康被害や環境破壊に関わってくるものもあります。
現在でも火災や爆発の事故、公害被害は絶えません。
私たちは、人体への安全性、環境への影響を考慮し、リスク削減・低減に努めていきたいと常々意識してお客様にご提案をさせていただいています。
その上で、最低限の法令を遵守し従事することは、企業の存続のためにも大切です。
本日は、【洗浄剤を使用する上で必要な法令】を化学物質と合わせて紹介させていただきます。
それぞれの法令の詳しい内容は、また別のブログでご紹介いたします。
【洗浄剤を使用する上で必要な法令】
~洗浄剤の知恵袋~
〈大気汚染防止法〉
「大気汚染防止法」とは、大気環境を保全するために、大気汚染に関して、国民の健康を保護するとともに、生活環境を保全することなどを目的としています。
工場や事業場から排出または飛散する大気汚染物質について、物質の種類ごと、施設の種類・規模ごとに排出基準等が定められており、大気汚染物質の排出者等はこの基準を守らなければいけません。
この大気汚染物質の中で、洗浄剤を使用する上で意識するポイントは「揮発性有機化合物(VOC)」の排出の規制です。
「VOC」の排出量が多いために規制を行うことが特に必要な施設を揮発性有機化合物排出施設(VOC排出施設)と言い、以下の事業所となります。
科学製品製造用乾燥施設、吹付塗装施設、塗装乾燥施設、合成樹脂積層の接着乾燥施設、接着乾燥施設、印刷乾燥施設、工業用品洗浄/乾燥施設、揮発性有機化合物の貯蔵タンク
〈水質汚濁防止法〉
「水質汚濁防止法」とは、公共用水域及び地下水の水質の汚濁の防止を図り、国民の健康を保護するとともに、生活環境の保全を目的としています。
具体的には、工場・事業場から出る水の公共用水域(海域、河川、湖沼等)への排出及び地下に浸透する水を規制すること。そして、生活排水対策の実地を推進すること等を行います。
規制に該当する有害物質の一例として
トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、1,1-ジクロロエチレン、1,2-ジクロロエチレン、1,1,1-トリクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタンなどがあげられています。
〈土壌汚染対策法〉
「土壌汚染対策法」とは、土壌汚染の状況の把握、土壌汚染による人の健康被害の防止にかんする措置等の土壌汚染対策の実施を図ることにより、国民の健康を保護することを目的としています。
物質の分類によって必要な調査が定められておりますが、洗浄剤を使用する上で意識しておく特定有害物質は「第一種特定有害物質(揮発性有機化合物)」です。
「第一種特定有害物質」とは
トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、1,1-ジクロロエチレン、1,2-ジクロロエチレン、1,1,1-トリクロロエタン、などがあげられています。
〈地球温暖化対策推進法〉
「地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)とは、温室効果ガスの排出量を削減し、地球温暖化の防止と適応を図ることで、地球環境の保全と豊かな国民生活の確保に寄与することを目的とする法律です。
特定排出者に該当する者は、毎年度、事業者ごとに、温室効果ガス算定排出量を報告しなければなりません。
温室効果ガスとは、もともと大気中に存在する気体です。
この温室効果ガスが地球を取り囲む量により、地球の温度が変化するため、地球温暖化の原因と言われています。
「温室効果ガス」とは…
二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、フロン類です。
温室効果ガスを排出する事業には、下記の内容があげられています。
・二酸化炭素→化石燃料の燃焼など
・メタン→廃棄物の埋め立て、農業関連、燃料の燃焼など
・一酸化二窒素→燃料の燃焼、窒素肥料の生産仕様など
・フロン類→冷媒、断熱材の発泡剤、半導体の洗浄剤など
〈化学物質の審査及び製造等の規則に関する法律〉
「化学物質の審査及び製造等の規則に関する法律(化審法)」とは、人の健康を損なう怖れ、または動植物の生息・生育に支障を及ぼすおそれがある化学物質による環境汚染を防止することを目的とする法律です。
具体的には、下記のような内容が規定されています。
・人の健康や動植物の生育に支障の恐れがある化学物質による環境汚染を防止する。
・新規の化学物質について、製造または不入する前にその化学物質を審査する。
・化学物質の製造、輸入、使用について、必要な規制を行う。
「化学物質」には以下の6つの分類があり、それぞれに措置や規制が規定されています。
⑴新規化学物質 ⑵一般化学物質 ⑶優先評価化学物質 ⑷監視化学物質 ⑸第1種特定化学物質 ⑹第2種特定化学物質
上記の化学物質の中で、洗浄剤を使用する上で意識するものは以下の通りです。
⑶優先評価化学物質
n-ヘキサン、1,2-ジクロロエタン、トルエン、キシレン、メタノール、IPA、1-ブタノール、アセトン、MEK、MIBK、ぎ酸、1-ブロモプロパン、など
⑹第2種特定化学物質
トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、など
〈廃棄物の処理及び清掃に関する法律〉
「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法)」とは、廃棄物の排出を抑制し、廃棄物を適正に処理して生活環境を清潔にすることにより、生活環境の保全・公衆衛生の向上を図ることを目的とする法律です。
法令遵守が最低限の人と自然へのマナー
以上が、【洗浄剤を使用する上で必要な法令】の(その②)になります。
化学物質の人体・環境へのリスクは未だに解らない部分も多く、法令の改正も毎年のように行われています。
また、今まで使用していた洗浄剤が、急に製造中止になったり、使用不可になったりしますので、私たちは常に敏感にキャッチする必要があります。
怠ると企業の存続が危ぶまれるといっても過言ではない法令ばかりです。
各種法令について、安全対応について、何でもご相談ください。
高度成長期に企業の利益追求を優先し、有害なものでも使用する背景があり、今でも価格や利便性を優先しリスクの高い化学物質を使用するケースが多々ありますが、今後は持続可能な社会に向けて、洗浄剤の見直しも必要な時代になってきているのではないでしょうか。
弊社では、人体や環境の安全性を追求した洗浄剤を、なるべく低コストで使用できるようにリサイクル・リユースの提案に力を入れています。
お困りごとがございましたら、いつでもご連絡をお待ちしています。
本日も最後までご覧くださりありがとうございます。
(ご紹介の法令は、記事投稿時の内容です。改正されることもございますので、ご了承ください。)
《関連blog》
「洗浄剤を使用する上で必要な法令 その①」
http://www.rev-rev.co.jp/blog/1144
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